路線バス運転士になった元ウェディングプランナーの乗務日誌

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路線バス運転士こーくんのブログ

バスジャックに殺人未遂、車内の防犯対策を考えないと…

「3月13日午前、知的障害者の作業所帰りの男性(50)が、前の座席に座っていた女性(81)の首を絞め、異変に気が付いた他の乗客が取り押さえ殺人未遂で逮捕された」と言うニュースがありました。

私もトラブルに発展したことはないものの、車内で「突然怒鳴り出す男性」「奇声を発する女性」に遭遇した時はハンドルを持つ手から血の気が引いたのを覚えています。幸い何事もなく降車していきましたがハッキリ言って怖かったですね。

さて、今回の未遂事件は他の乗客が気が付いたからいいものの、被害者と加害者の二人きりだったらと思うとゾッとします。

「運転士は気が付かなかったの?」

と、思われるかもしれませんが、運転中は言うまでもなく客席より前方を注視していますから「気が付けよ!」と言うのは無理です。まして、車内ミラーはすべての範囲を見渡せるわけではありません。

つまり、「背後から手を伸ばして…」とされても前から見ただけではわからないわけです。

意外に多いバス車内での事件

路線バスをはじめ公共交通は老若男女利用することが可能な移動手段なのですが、一方、この事件のように”危険な要素”を持つ人間が乗り合わせる可能性もゼロではありません。

さて、みなさんはバス車内でどれくらいの事件が発生していると思いますか?

警察庁が発表した『平成25年の犯罪情勢』によるとバス車内における犯罪の認知件数は214件もあったそうです。内訳は「暴行150件」「傷害34件」となっていますが、これとは別に横浜で発生した「相鉄バスジャック事件」も”特殊事件”として報告されています。

正直、調べた私も件数の多さに驚いていますが、みなさんはどのように感じますか?

公共交通機関の車内に関連する事件では「東海道新幹線火災事件(2015)」「西鉄バスジャック事件(2000)」、車外では「大阪市交通局員殺害事件(2011)」などが記憶に新しいところですが、このような物騒な事件も発生している現状を考えると車内における防犯対策は必須だと考えます。

個人的には車掌や保安要員を乗車させるのがいいと思っているのですが経営上難しいでしょうから、防犯カメラを死角なく設置しその映像を運転席でモニターできるようにすることや、タクシーのように客席と運転席をアクリルガードで仕切ること、鉄道のようにSOS通報装置を設置するくらいはしないといけない気がしますね。(もちろん、都市部や地方など地域性によりますが…)

2020年には東京オリンピックが開催され多くの外国人観光客が日本に訪れます。それに関わらず「インバウンド」や「爆買い」に代表されるように日本には多くの外国人旅行客が押し寄せています。

「外国人が危険」と言う意味ではありませんが、テロなどの海外情勢や国内で発生している物騒な事件について考えたとき、今回の未遂事件のように「他の乗客の協力もいただかないと秩序を維持するのが困難な現状」は放置してはいけない気がしますがいかがでしょう?

まぁ、そんな時代にため息も出ますが…

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