路線バス運転士になった元ウェディングプランナーの乗務日誌

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路線バス運転士こーくんのブログ

車両交換に遭遇すると他の運転士のテンションが上がる話

路線バスイメージ

路線バス運転士に転身して早いもので3年目です。これまでの間には色々なトラブルやアクシデントがあったのですが、その中でも路線バス運転士に転身して”意外”と思ったのが故障や不具合の頻度です。

一口に故障と言っても、整理券発券器の紙詰まりと言った軽微な不具合から、エンジントラブルなど走行に影響する案件まで様々ですが、路線バスは周辺機器(整理券・運賃箱・放送設備など)が多いためか、ひとつの不具合でも修理を手配するため、かなりの頻度で車両交換が発生します。

流れとしては、「不具合があれば予備車両と交換してその間に不具合を治す」というローテーションの繰り返しです。たまに予備車両が不足して他の営業所の車両が代走することもあるのですが、外見はともかく設備や車両の癖は乗ってみないとわからないので慣れるまで疲れます。

そんな車両交換の状況は出勤段階にわかります。

出勤してアルコール検知器のチェックを済ますと、乗務するバスのキーを点呼者からもらうのですが、いつもと異なる車両のキーをもらうと、「あっ、車両変更ですね。」となります。

私「1561号車(いつもの車両)はどうしたんですか?」 点呼者「なんか、冷房の調子が悪いらしいよ」 私「へー、そうなんですねー」

このような”お約束的なやり取り”から修理車両の情報を入手して車両へ向かうことになるのですが、運悪く”はずれ車両”に当たってしまうと、いつも以上に他の運転士が話しかけてくれます(笑) 

…まぁ、あとで雑談のネタにされるわけですけどね。

さて、車両交換でまず困るのがスイッチの位置です。

夏場ともなれば早朝出勤でも外は既に明るいので運転席にあるスイッチを探し出すのは容易なのですが、冬場ともなると外は真っ暗ですので懐中電灯でスイッチを探して、照明を点けてから始業点検となるわけです。

正直、「どのスイッチがどこにあり、どのような動作をするのかを確認する」など、乗ったことのない車両に当たるとエンジンを掛ける前に気疲れしてしまいます。

そして、出庫となるわけですが、始発停留所に到着するまでにクラッチ・アクセル・ブレーキ・ハンドルの癖をつかまなければいけません。

…が、こういう時に限って、クラッチペダルを少し上げただけでドンッ!とつながる車両、ハンドルに遊びが多い車両、ブレーキが甘い車両などなど、”癖のある”車両が多いのです。(まぁ、”予備車”ですから通常運用される車両より優れていることはありませんからね。)

そんな感じで、車両交換が一度発生すると、朝からドドッと疲れるわけです。

よく、レンタカーを借りたとき「借りた車に慣れるまで2時間はかかる」と言いますが、バスの運転士が乗務する車両は行路ごとに設定されているので毎日変わります。(担当車制の事業者もあるようですが、大手を中心に廃止の傾向が多いようです。)

多くは、普段からローテーションで回ってくる車両なので癖はつかんでいるのですが、このように不慣れな車両に当たることもあります。しかし、運転士は不慣れなことを乗客に悟られずに運転する技量も求められるわけです。

周囲から見ると冷静に淡々と運転しているように見えて、運転士本人は意外に「必死」だったりします(笑)

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