路線バス運転士になった元ウェディングプランナーの乗務日誌

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路線バス運転士こーくんのブログ

長野のスキーバス転落事故は「起こるべくして起こった事故?」

また夜行高速バスで凄惨な事故が発生してしまいました。

長野県軽井沢町でスキーツアーの夜行バスが崖から転落し多数の死傷者が出た今回の事故。まず、事故でお亡くなりになった方のご冥福をお祈りいたします。

事故発生日、私の出勤は朝5時。

いつものように朝のラッシュを淡々と乗務していたのですが、ふと客席から「バス大丈夫かな?」「事故があったらしいよね…」と何だか気になる会話が聞こえて来ます。

しかし、私の頭の中は「???」

と言うのも、出勤時にはまだニュースが配信されていなかったのでこの事故のことは全く知りませんでした。初めて知ったのはラッシュを終えた休憩でのことです。

ふとスマホでニュースを見ると「バス転落11人が心肺停止」との見出しが…

「うん? 海外のことかな?」

最初はそう思っていたのですが、長野軽井沢と聞いて「えっ、日本なの?」と驚いたのが正直なところです。と同時に「夜行バス?」と言う四文字が頭をよぎったのですが、やはりそうだったみたいです。

その後、時間とともに…

○予定していた高速道を使用した峠越えではなく一般道による峠越えに変更していた。
○採用時の健康診断を受けさせていない。
○適性検査をやっていない。
○出発前の点呼をやっていない。
○運転士は12m(観光バス)の運転経験があまりなかった?
○2日前に国交省から行政処分を受けたばかり

など、杜撰(ずさん)な管理体制が露見してきました。

恐らく、原因も究明されると思いますが、現段階の情報だけで言うと「起こるべくして起こった事故」と私なんかは思ってしまいます。


高速ツアーバス乗務員は語る(全国自動車交通労働組合総連合会)

2012年4月に発生した「関越自動車道高速バス居眠り運転事故」から4年も経っていない中での今回の事故。

関越道の事故から新高速乗合バスに代表される新制度、運転士の乗務基準の改正などがされましたが、杜撰な管理体制下では”形式論”に過ぎないような感じです。

また、この事故を取り巻く業界の背景については詳しく書いてみようと思いますが、いずれにせよ「抜本的な対応」をしないとバス業界はますます信用を失うような気がします。

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