4Jun
「近畿・東海地方も梅雨入りしたとみられる」と発表がありました。
ジメっとする嫌な時期に突入しましたね。
さて、昨日は『貸し切りバス事業が更新制になる』と言うニュースがありました。
軽井沢の転落事故を受けた対応で、運転士の適性診断・ドライブレコーダーの設置義務化・違反事業者への罰則の引き上げなどが盛り込まれているそうです。
「規制が厳しくなり粗悪な事業者は淘汰される」と言う点については一定の評価はしますが、果たしてどうなるのでしょうね。
個人的には…
規制緩和
↓
過当競争による賃下げ
↓
残業や休日出勤をしないと稼げない現実
↓
運転士の成り手がいない
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他の運転士への負担が増えるとともに運転士の高齢化がすすむ
↓
高齢化に伴う健康リスクの拡大
睡眠不足など疲労に起因する事故リスクの拡大
↓
事故
と言う負のスパイラルが原因だと思っています。
しかし、今回は「事業者に規制を遵守させる」と言う点だけがクローズアップされており、運転士不足・旅行会社との力関係など事故に起因すると思わることが包括的に協議されていないのが弱点だと思っています。
民間企業だと、ひとつの事故やアクシデントに対して、全部署交えて検討して改善策を施しますが、お役所絡みだとどうしても縦割りになってしまうので、一歩踏み込んだ議論が展開できなような気がします。もちろん、行政が悪いわけではなくそれを決める国政にも問題があるでしょうね。
実際、今回の更新制は”国交省”の主管になっていますが、運転士の運転時間や休息時間は”厚労省”の主管です。
今回の更新制によって「粗悪な事業者は淘汰され状況は事故は減るだろう」と、”現場を知らない”学識者やお役所の方は思っているかもしれません。効果がゼロとは言いませんが、更新制になったからと言って運転士不足による長時間労働や下がった賃金が改善される保証はなく、事故リスクは残ったままだと個人的には思っています。
もっと、ドラスティックな変化(抜本的な対策)が必要ですよ!
そんなことを思っています。