25Aug
いよいよ夏休みも終盤ですね。
「夏休みが終わっちゃう~!」
とブルーな学生さんが多いでしょうが、
私たち運転士も朝夕のラッシュは学生で
ごった返す日々がそこまで迫っているので
気分は似たような感じです(-_-;)
さて、そんな夏休みも終盤の昼下がり、
休憩室で先輩が笑顔で話しかけてきました。
「いや~、朝から参ったよ。」
運転士って基本的に一人勤務なので
自分が体験したエピソードを他の運転士に
話したくて仕方ないんですね。
そのため、休憩室は体験談をネタに
日々盛り上がります。
(まぁ、内容にもよりますが…)
さて、笑顔で話しかけてくる時点で
「やっちまったよ」「やれやれ」
と言った軽いノリの話題であることは
容易に想像することができるので、
「何やったんですか~?」
と私も軽い感じで突っ込みます。
『いきなりベルが鳴ったからビビったよ!』
ちなみにベルとは、学校や病院などの
施設にある非常ベルと同じで、
実車中に「ジリジリジリジリ…♪」と
車内に大音量で鳴り響いたそうです。
幸い、バス停での出来事だったので
すぐに対応したそうですが、
「あらら…」と言う感じですね。
で、気になる原因ですが何だと思いますか?
(…火災ではありませんよ)
↓
↓
↓
↓
答えは『非常口』です。
バスに乗ったとき、
非常口の取り扱い方法が書いてある
“赤いカバー”ってみたことありませんか?
「非常のときはこのカバーを外し…」
と言うような説明が書いてあるカバーです。
ちなみに、路線バスなど乗車定員30名以上の
自動車や幼稚園バスには非常口の設置が
義務付けられているんですよ。
私もカバーを外してドアを開けた経験は
研修などを含め数度しかないのですが、
実はこのカバーを外すと非常ベルが鳴動する
仕組みになっているんです。
この警報装置も仕様はメーカーによって
異なりますが、保安基準によって
設置が義務付けられています。
確かに、運転士が知らない状態で
非常口が開いてしまうと危険ですからね。
で、このカバーが何かの拍子に
外れてしまったそうなんです。
(いたずらではないそうですよ。)
実際、古い車両になるとカバーの
ストッパーが弱まっていることも
ありますから、窓を拭いているとき
カバーに触れたら取れちゃった。
と言うこともあるとかないとか…
それにしても、
ベルが鳴ることは知っていますが
いざベルが鳴ると私もビビるでしょうね。
(もちろん、乗客の動揺を抑えるために
アナウンスでフォローします。)
最後に、非常口はその名の通り
非常脱出を目的としている設備ですので、
みだりに触れないようご注意ください。
また、カバーが外れただけで非常口が
開くことはありませんのでご安心を…