20Jun
梅雨に入り温度差が激しい日が続いていますね。昨日(6月19日)の最高気温は24℃、熱中症が騒がれた5月下旬は30℃を超える日が多々ありましたから5月の気温がいかに異常であったか痛感させられます。
ちなみに、運転士の出退勤は早朝深夜になりますので、最高気温が24℃と言っても早朝深夜は17-19℃と少しひんやりします。この温度差も疲労を増す原因のひとつなんでしょうね。
さて、朝夕涼しいこの時期は「窓を開けて走る…」と言う方も多いでしょう。しかし、路線バスは窓を開けても人の多さに比例して車内温度も高くなるのでやはりエアコンが欠かせません。
そんな中、昼の暑さもピークを過ぎた夕方の乗務でのこと。
転回場から乗り場へ移動させようとエンジン始動したのですが、すぐ作動するエアコンがなぜか作動しません。いつもならエンジンが始動して数秒後に強風が吹きこむのですが、始動しても「シーン」とした状態が続きます。
「あれっ??」
ふと、エアコンの操作盤を見ると「異常」を示す赤ランプが!?
正直、こればかりは運転士の力ではどうしようもありません。すぐに営業所へ連絡し代車を手配してもらいます。
ただ、次の終点で車両交換とのことだったので、とりあえず片道はエアコンなしでの走行となります。
幸い、外が涼しかったこともあり窓を開けての走行で難を乗り切ったのですが、私自身は微妙な汗と重なって運転しにくかったですね。
しかし、難題はこの後の車両交換です。
終点での折り返しは10分。当然、到着が遅れれば折り返し時間は短くなっていきます。「お願い、信号よ、赤にならないで…」と懇願モードです。
幸い、今回は願いが通じたらしく終点には2分遅れで到着しました。
転回場には既に交換車両が待機していたので、デジタコを保存し、名札やダイヤ表を取り外し、さらに販売品などグッズ一式をもって予備車に移動します。
そして、ミラーの角度調整、行き先表示機のメモリーセットなど準備を済ませてエンジンを始動したのが発車2分前。もちろん、止むを得ない事情なので折り返しが遅れても仕方ないのですが、運転士としては時間通りに出発させたいわけです。
ここまではいいのですが、怖いのがそれが予備車であるという点です。
先日も書いたのですが、予備車はローテーションから外れた車両がほとんどなのでクセがあるわけです。しかし、転回場から乗り場まではわずか数十メートル。この間で、クラッチ・ブレーキ・アクセルの感覚を瞬時に体に覚えさせなければいけません。
幸い、クラッチペダルの位置が低く感じた程度で運転自体はしやすい予備車だったのでいいですが、不慣れな状態でもいきなり実車に乗務しなければいけないわけです。
そして、こういう時に対向する運転士のほとんどは「あれ、車両変わったの??」と言う感じで見てくるので、こちらも壊れたアピールで返します。(もちろん、後で話のネタにされるわけですが…)
まぁ、ポジティブに考えれば急な出来事に対する訓練とも言えるのですが、ネガティブに言えば、これで給料が割増しになるということはありませんので、単に貧乏くじを引いただけと言うことです。