路線バス運転士になった元ウェディングプランナーの乗務日誌

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路線バス運転士こーくんのブログ

1日の拘束時間が約18時間!

今週月曜日(2016.4.24)、厚生労働省は軽井沢のスキーバス転落事故を受けた緊急の集中監督指導の結果を公表しましたので、さっそく厚労省のHPで確認してみました。

すると…

●1ヶ月約130時間の時間外労働!
●1日の拘束時間が約18時間!
●採用時の健康診断を行っていなかった!
●定期健康診断を行っていなかった!

など、対象となった196の事業者のうち、なんと”8割超”にあたる166の事業者で違反が確認されたそうです。そして、何より怖いのが、事故に直結する運転士の労働環境に関する違反の多さです。

●運転士は条件下で一日最大16時間拘束が認められているのですが、16時間を超えてしまう『最大拘束時間違反が41.8%』

●一日の勤務を終えて次に出勤するまでの休息時間は最低8時間とされているのですが8時間もない『休息時間違反が20.9%』

●連続運転は4時間までなのですが、休憩なく4時間以上も運転しつづける『連続運転時間違反が27.6%』

となっています。

ちなみに%は調査対象の事業者数に対する違反事業者数の割合ですから、かなり多くの事業者で違反があったと言うことです。

みなさんもツアーバスに乗った経験があると思いますがそのバスの運転士がこのような労働環境と聞かされたらどう思いますか?

私ならバス利用を控えるでしょう。

だって、こんな状態で事故が起きないほうが不思議ですからね。

運転士の立場上、利用される方に対して不安を煽ることは不適切なのかもしれません。しかし、労働面や運行面の管理をしっかり行なっている事業者もあればこのような劣悪環境でバスを走らせている事業者がある事実も押さえておいたほうがいいかもしれません。

今回、厚労省は「違反が認められた事業場に対しては、是正勧告書を交付し、是正に向けた指導を行いました」と言っています

本来、追跡調査を行ない改善の有無を確認すべきだと思いますが、果たしてどうなるのでしょう?

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