30Apr
大型連休に入りましたが今日は一応平日なので路線バスは平日ダイヤでの運行です。
とは言っても普段の平日とは異なり休暇モードに入っている企業も多いようで道路・乗客とも空いていましたね。朝のラッシュは運転時分が長く設定してあるので時間調整をしながらの運転です。
こういう時に発生するのが「バス停の空待ち」です。
これは、1つのバス停を自社と他社で共有する場合、先着した車両が時間調整で停車していると後続車両がバス停に着車できず客扱いできないという現象です。
要するに団子運転のことで、都心部のバスではおなじみの光景です。
もっとも、素直に前車が発車するのを待っているとバス停を目の前に「早く降ろせー!」となりますので、安全確認とアナウンスを行った上で客扱いをする例が多いですね。
さて、こんな時に役に立つのが「落書き」の存在です。
落書きとは運転士用の時刻表に鉛筆やボールペンなどで書かれたメッセージのことです。通常、営業所が作成する運転士用の時刻表には、バス停名・整理券番号・発車時刻等が印字されているのですが、実際に乗務した運転士が後から乗務する人のために他路線の発車時刻などあったほうが良い情報を時刻表に書き入れてくれたものを落書きと呼んでいます。
例えば、同じバス停を他路線と共有する場合、時刻表の隅に「17分発市内線あり」のような情報を気が利く運転士が書きいれます。これによって書き込んだ運転士以外が乗務してもバス停の着車順を間違えることもありませんし、乗り換えの案内にも役に立ちます。
他にも、続行運転時に前車が何分に出発するかわかっておくと、「あと数秒で前車が出発するから徐行して近づこう」など工夫して運転をすることもできますし、時間調整中に後続車両が到着すると思われるときは、バス停中央に停車させるのではなくギリギリまで前に出し後続車スペースを空けるなど配慮をすることも可能です。
もちろん、バス停の環境や乗客の状況にもよりますので「可能な範囲で配慮する」ということになりますが、落書きによって効率よく、お互い気を使って運転することが可能となります。
余談ですが、運転士の休憩所でも「○○分発が先にバス停に着車していて…」「最近、○○分発は少し前に出して止まってくれるよ」など、「気が利く、利かない」ということが話題になることも多いんです。