2Jun
バスやトラックなど「大型車」に乗る人だけがわかる事って結構あるんですよね。
そんなシチュエーションがありましたので紹介しましょう。
そのシチュエーションのもとになるのが『車幅』です。
バスに限らず、日本の車は法律で『車幅2.5mまで』と定められています。
ちなみに、車両の幅は「観光バス」「路線バス」もそこまで差は無く、例えば「HINOのセレガ(観光バス)」が2.49mなのに対し、「ブルーリボン(路線バス)」は2.48mと差はほとんどありません。
一番の差はやはり「長さ」ですね。
法律での最大は12mなのですが、「HINOのセレガ」は11.9mと基準ギリギリで設計されている車種が多いのに対し、同じHINOでも「ブルーリボン」は少し短い11.25mで設計されています。
正直、大型バスに初めて乗るとどうしても「長さ(ホイールベース)」を意識してしまうのですが、慣れてしまえば感覚だけでハンドルを切ることができますのでそこまで苦労しないのですが…
さて、前置きが長くなりましたが、本題の「車幅」です。
先ほど、法律で車幅は2.5mまでと書いたのですが、この幅にミラーは含まれません。
一方、日本の幹線道路は「2.75m~3.5m」の車線幅ですので、最小の2.75mの道路を走るとミラーがはみ出すこともあるので、どうしても隣車線の大型車を意識しなくてはいけません。
あと気にしておきたいのが右左折時の「オーバーハング」です。
ちなみにオーバーハングとは、別名「けつフリ」とも言いますが、例えば右にハンドルを思いっきり切って曲がろうとすると左後方がはみ出します。
イメージ↓
車線が広い道路ならそこまで気にならないのですが、大型車が通り過ぎるのがギリギリの車線幅の交差点だと右折レーンにいても気を遣います。
そして、とある乗務でのこと。
交差点で右折しようとタイミングを見計らっていたところ、対向車両もなくなり「よし、行ける!」と思ったのですが、ふと左ミラーを見ると大型トラックが接近しています。
そのため、「ここで行くとオーバーハングで左を走る大型トラックに接触するかも?」との懸念からしばらく止まったままで大型トラックの通過を待つことに…
そして、その大型トラックが左を抜いていくのですが、抜き際、トラックの窓から右手が挙がります。
要するに「待っててくれて、ありがとう」と言うわけですね。
よく、右折待ちで譲ってくれるときに手を挙げることがありますが、今回のように、大型車ならではの運転(気遣い)もありますので、通過時に隣の車に対して手を挙げることもよくあります。
もちろん、対面ではありませんから顔や表情はわかりませんが、大型車を運転しているからこそわかるこのやり取りを目の当たりにすると気持ちイイものですよ。