路線バス運転士になった元ウェディングプランナーの乗務日誌

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路線バス運転士こーくんのブログ

「整理券取り忘れたけど…」「はい、○○円ですよ」即答できた理由とは?

路線バスの運賃は電車のように乗った距離に応じて上がっていく『対距離運賃制』と、公営バスのように”一乗車210円”のような『均一運賃制』の二つに分けられ、あとは精算方法によってさらに細分化されるという感じです。(もちろん、これ以外の方法も多々あります)

ちなみに、私のバスは『対距離運賃制』がメインなので、乗車時に整理券を取ってもらい、降車時に表示されている運賃を払う方法がメインなのですが、この方法で一番多ハプニングが…

「整理券、取り忘れた!」
「愛知病院から乗ったけど、いくら?」

と言う、運賃がわからない場合の問答です。

一応、基本的な対応としては乗車地の整理券番号を確認し、運賃表示器に表示されている運賃を案内するのが基本なのですが、些細なやりとりでもロスタイムが生じます。

実際、このようなケースだと運賃を案内した後に小銭を用意することが多いので時間がかかるんですよね。

また、このようなやり取りをしたときに限って、出発直後の信号が赤信号に変わりロスタイム増加となるわけです。

正直、バス停でのやりとり自体は30秒もあれば終わるのですが、国道を通過する信号待ちともなると分単位で待たされますので、信号待ちのロスタイムは結構痛いんですよね。

と言うわけで、今日は私が行っているちょっとしたワザを紹介します!

さすがに運転士歴5年目ともなると「この人、乗るときに整理券取っていないな」「はじめてこのコミュニティバスに乗る人だな」と、なんとなく雰囲気がわかってきます。

特に初めての人は、運賃表示器やバス停名が表示される電光板などをキョロキョロしながら見る習慣がありますので… 

さて、肝心のロスタイム防止策ですが…

『乗った人の顔(座席)と、バス停を覚えておく』ことです。

例えば、愛知病院で乗った人で「この人、はじめてかな?」と感じた場合、その人の席と乗ったバス停を記憶します。もちろん、運転が主ですから試験勉強のように「真剣に記憶する」と言うよりは「忘れてもいい程度」の感覚ですよ。

そして、主要バス停に到着する直前に、運賃表示器を見て金額をインプット(「愛知病院からだと430円だなぁ」と言う感じ)します。

すると、予想通り「愛知病院から乗ったけど、いくら?」「整理券を取り忘れたんだけど」との声が…

すかさず「愛知病院からでしたね。そこからですと、430円になります!」と言う具合で時間短縮です。

他の乗客から見れば「金額パッと言えるんだ。すごい!」と思われ… とはならないでしょうが。

正直、営業出身の『人間観察』の部分が生かされただけですし、これで短縮できる時間は”わずか”ですが、出発直後の信号が青信号で通過できれば結果オーライですよね。

最後に、この方法は『運賃ごまかしの摘発』にも活用できるわけです。

まぁ、運転士って見ていないようで乗客の動向は結構見ているものなんですよ。

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