19Sep
おかげさまで多くの方に読んでいただいているこのブログ。
現役の運転士が色々書いていることもあり、メッセージや転職に関する質問もいただくのですが、今日はいただいた質問の中から『運転士の休日事情』について書いてみようと思います。
と言うのも、先日『自分で休みを調整しながら働くことは可能でしょうか?』とのお問い合わせいただきました。
やはり、給料も去ることながら休日事情も気になるところだと思いますので、私の実情や同業他社より転職された諸先輩方の話しも交えて解説していこうと思います。
事業者により異なる年間休日
正直なところ「休みのサイクルは事業者によって異なる」と言うのが答えになるのですが、さすがにこの回答だと申し訳ありませんので、少し掘り下げてみたいと思います。
まず、私の営業所では上図右の『4勤2休』と言うサイクルで休みを取得しています。
このような特殊な休日サイクルを採用する背景には1年365日常に誰かは出勤しなければいけない路線バスの性質が挙げられるのですが、年間休日数の関係から『5勤1休』『4勤1休』『5勤2休(週ごとに休む曜日がズレる)』と言うサイクルを採用している事業者もあるので一概には言えません。
あと、左右されるのが雇用形態です。
運転士の年齢層は幅広く20代~70代まで様々なのですが、「正社員」「契約社員」「パート(短時間)」などの雇用形態によっても休日数に差が生じてきます。
そのため、「正社員は4勤2休、パートは5勤2休」と同じ事業者内で異なる休日サイクルの運転士が存在することもあり得ます。
他にも「土日は運休するコミュニティバスを運行している」「企業輸送を行っている」と言う事情により、サラリーマンのような上図左の『5勤2休(カレンダー通り)』を採用している事業者もあります。
つまり「路線バス運転士は4勤2休、コミュニティバス運転士・企業輸送の運転士は5勤2休」と、乗務する路線によって休日が異なる場合です。
いずれにせよ、バス運転士の休日は予め決められていることが多いため、営業マンや管理職のように「お客様や取引先との打ち合わせなどによって休みを移動する(自分で調整する)」ことはできないと思った方が良いでしょう。
一番現実的なのは、再雇用などのパートの運転士で「週3日だけ勤務します!」と契約レベルで働く日数を調整することや、フルタイムの社員が「この日は休日出勤できません(できます)」「用事があるので有休を申請します」と言う程度でしょう。
休日出勤や有休休暇はどうなの?
最後に「休日出勤」や「有休」についてです。
これも運転士の状況(人員不足なのか、潤っているのか)によって異なります。
人手不足であれば休日出勤をお願いされますし、潤っていれば休日出勤もありませんし有休も取得しやすいと言えます。
実際、人員が不足しているときは2日間ある公休の片方が出勤になることが当たり前の年もあった反面、休日出勤をあまりお願いされなかった年(人数が潤っていた)もありました。
ただ一つ言えるのは、急に休日出勤をお願いしても快く引き受けてくれる運転士は重宝され些細なミスはスルー。一方、休日出勤に非協力的で有休を次から次に申請する運転士は煙たがられ、些細なミスでも注意されると言う「運転士によって管理者の顔色が異なる」こともゼロではありません。
ちなみに、私の営業所は「持ちつ持たれつ」と言う雰囲気なので有休希望は通りやすいのですが、管理者の顔色に関しては事業者・営業所・管理者個人によっては差が激しいので何とも言いがたい部分はあります。(まぁ、このあたりはバス事業者に限った話しではありませんが…)
このように一口に「バス運転士の休日事情」と言っても、様々な要因によって全く異なりますので、「詳しくは採用担当に聞くのが一番」としか言えない部分があります。
ただ、採用担当に聞いても「正直に実情を話す担当者」と「実際より待遇が良いことをアピールする担当者」がいますので、『直接、運転士に聞くのが一番!』なんて個人的には思っています。
とは言っても難しい部分はありますので、企業の口コミサイトなども活用し情報収集するのも現実的かもしれませんね。