29Jan
先週は雪に見舞われた愛知県です。
もっとも、関東の大雪とは異なり高速道の通行止めも一部区間だけだったので「ほどほど」と言った感じです。それでも、あちらこちらで立ち往生する車も多く、冬でもノーマルタイヤで走行している人が多い都会人に「やれやれ」た思ったものですが・・・
さて、雪や凍結による事故やスリップはこの時期おなじみのニュースなのですが、路線バスならではのトラブルも結構多いので紹介してみようと思います。
まず、トラブルで一番多いのがドアに関するものです。
代表的な事例は、人を挟まないようドアに設置されている光電センサーに雪が付着してドアが開閉できないと言うものです。これは単に雪を除去すれば正常に作動するので問題ないのですが、厄介なのはそれ以外の原因です。
例えば、バスのドアはチリやホコリを巻き込みますのでレール部分が凍結すると、それらが重なり開閉がスムーズに行かないことがたまにあります。他にも、ドアを開閉させる圧縮空気の配管の凍結も考えられるのでなんとも言えませんが、仕業点検で滑りが鈍ければ、非常ドアコックでフリーの状態にし、手で開け閉めして馴染ませることもあります。
正直、入社してそんなことをしたのは2~3度ほどしかありませんが・・・
他にも運賃箱に金庫を差しても認識しないトラブルもあります。こちらは結構頻度が多いですね。
この場合、機械が暖まれば大体は解決するので放置ですが、新人の頃は「暖まれば解決するってどういうこと?」なんてビックリしたものです。
あと意外に知られていないのは塩害です。
夜、道路が凍結すると白い粒状の粉が撒いてあることがありますよね。
これは「塩化カルシウム(要するに塩)」なんですが、塩が原因で配管が錆びて予期せぬトラブルを呼ぶこともあります。
私自身、経験はないのですが、これが原因によるプレヒーターの着火不良(配線系のトラブル)を聞いたことがあります。
寒冷地仕様のバスなら錆防止はあたりまえなのですが、正直、都会を走るバスはどうかと言われれば微妙だと思います。
さすがにこの手のトラブルは運転士では対処できないのですが、知っておくと参考になるかもしれませんね。