5Jul
7月に入りましたが相変わらず梅雨空が続いている愛知県です。
さすがに早朝深夜は20℃を下回ることもあるのですが、車内は蒸し蒸しになってしまうので冷房や除湿を使います。ただ、車両によって運転席のエアコンが効きすぎて寒くなることもしばしば…
ちなみに、私の営業所では半袖シャツ(夏服)と長袖シャツ(合服)のどちらを着用するかは運転士の判断に委ねられていますので気温によって使いわけていますが、こういう時に「全員夏服着用!」と決められている事業者の方は大変だと思います。
さて、まだ涼しさを感じる7月ですが、一瞬にして「汗だく」になるのが車椅子の乗降作業です。
スロープを出して、車椅子を押し、ベルトで固定して、スロープを撤去して、という作業を行って運転席に戻ると結構汗だくです。
そんな車椅子の乗降ですが、乗客をバス停で見かけると「停止位置」の難関が待ち受けています。
バス停のタイプは様々ですが、多くは車道との間にガードレール・縁石・植木などが設けられているのが一般的です。しかし、車椅子の利用となるとスロープを渡すためにその合間に”後扉”の位置を合わせなければいけません。電車で言うところのホームドアと電車のドアの位置をピッタリ合わせるようなイメージなのですね。
ちなみに前扉では料金箱やタイヤハウスなどの関係で乗降できないことから、スロープやリフトなどの設備は後扉に設置されています。
しかし、路線バスは車種によって後扉の位置が異なりますので、ピッタリ合わせるテクニックが要求されます。慣れてくれば「大体この辺かなー」と感覚で運転できるのですが、なるべく目標物(車両の先端を道路標識のポールに合わせる・前扉の中心をガードレールのポールに合わせるなど)など定めていますね。
このように扉位置を合わせるのですが、バスは車種によって扉位置が異なりますので上図のように「後扉を基準に合わせたら前扉の位置が合わない」ということが頻繁に発生します。
そうなると、「杖を持った高齢者がバス停で待っており、ベビーカーの乗客が降車する」なんてときは悩みますね。(悩むと言っても構造的に無理ですからピンポイント停車はあきらめますが…)
私は身体に不自由がないので普段の生活で「バリアフリー」と言うことを感じないのですが、運転士をしているとバリアフリーの意味と身を持って体感します。それに「申し訳ない」と言う心情さえ沸くこともありますね。
まぁ、感じ方は運転士それぞれですが、このような背景もあるのでバス停付近に駐停車している車を見るとイラッとしてしまうわけです。