27Jul
梅雨も明けて本格的な夏到来ですね。
しかし、ここ最近の夏は「35℃」「40℃に迫る暑さ!」など尋常じゃないほど高温なので「運転より暑さで疲れる」と言った感じです。
ちなみにバス運転士もサラリーマンのように早番と遅番があるのですが、「朝涼しい中出勤してだんだん暑くなる早番乗務が良いのか」それとも「灼熱の中出勤して夜にかけて涼しくなる遅番乗務が良いのか」悩むところです。もっとも、通しや中休勤務だとそんなの関係ないですけどね。
さて、路線バスには「人類の救世主」と言っても良い”冷房”が備わっています。
温度設定は公営バスを中心に28℃が標準的となっているのですが、終点でエンジンカットをし外気が34℃や35℃の状態で一旦車内が暑くなると再び28℃まで下がるには相当な時間が掛かります。
しかも、路線バスはバス停に到着するごとにドアを開閉しますから、ようやく涼しくなったら終点だったと言うことも珍しくはありません。
このように、冷房の効果が思った以上に得られない路線バスですが、運転していると「えっ?」と言う現象に見舞われることがあります。
一般的にバスの冷房は自動運転(AUTO)を使用します。家庭用のエアコン同様、設定温度に対して自動で風量を調整してくれるのですが、運転席は結構暑いのに風量が弱に切り替わることが結構あるのです。
乗用車ではこのような現象は少ないのですが、路線バスはノンステップによる高低差や、電気機器、フロントガラスと言った設備の影響がありますから場所によって体感温度が全く異なるんですね。
実際、回送のバスに温度計を設置して調べてみたのですが、客席と運転席の温度は5℃も差が生じていました!(筆者調べ)
実験状態としては、昼からの出勤で車庫から始発転回場まで回送、転回場に到着したときに車内温度と運転席の温度を計ってみるというものです。
結果は、車両後部が29℃、中扉付近が27℃、運転席が32℃でした。
始発地点までは車庫から結構時間があるのでノンステップ(低床部分)は冷やされたのですが、車両後部は高床でエンジンルームが近いこともあり思った以上に冷えません。運転席は電気機器やフロントガラスからの日差しの影響から全然冷えず論外と言ったところです。
もちろん、車種によってエアコンの効きに差がありますから”あくまで参考”と言うスタンスで読んで欲しいのですが、この温度差からもわかるように運転席は結構暑いんです。
しかし、運転席のエアコン吹き出し口も車種によって個数や能力に差があるので、この時期は乗務する車両によって疲労度が全く異なります。出勤して乗務車両を確認して「あー、終わったー」と灼熱覚悟のときもあれば、「エアコン効き過ぎー!」と運転中に寒くなることも多々…
こんな感じで、同じ設定温度でも場所によって温度に差がありますので、「寒いのが苦手」と言う女性の方は薄いカーディガンなどを持って乗車されることをおすすめします。逆に、暑がりな方はセンスなんかあると良いかもしれません。
余談ですが、高温状態でアイドリングカットをしてしまっては熱中症の危険がありますので、アイドリングカットは一部条件を除きお休みしています。「環境が!!」って言わないでくださいね。