17Sep
先週、2015年9月12日(土)に放送された「ローカル路線バス乗り継ぎの旅21」は観ましたか??
私はようやく休みを迎え、サンマ&秋味(ビール)で楽しみつつ、リアルタイムで見ることのできなかったこの番組を録画で観ました。
今日はそんなローカル路線バス乗り継ぎの旅について書いてみようと思いますが、第21弾のネタバレも含まれますので「まだ、観ていないー!」と言う方はこの記事はスルーしてくださいね。
※アイキャッチ画像(三重交通):バスいこブログ
やっぱり
さて、前回は北海道が舞台だったのですが、チェックポイント(経由地)が新たに加わりコースが読めてしまったことや、「特急バス」のオンパレードで「ローカル路線バス…」と言うには少し雰囲気が離れてしまい個人的には盛り上がりに欠けた印象を受けました。
実際、視聴率も良くなかったらしいのですが、今回は挽回を狙ってなのかかなり難解なコースが設定されたように感じましたね。
肝心のコースは”大阪”から和歌山県串本駅に近い”潮岬”を経由(チェックポイント)して三重県鳥羽市の”国崎”に至る「紀伊半島の沿岸部をぐるり回るコース」です。
大阪から鳥羽まで紀伊半島をぐるりと回ると約390km。これは、名古屋から千葉に相当する距離なのですが、都市部と異なり海と山に囲まれたローカルな地域ですから「4日間で乗り継ぐのは厳しいんじゃ?」と言うのが第一印象です。
あとは、伊勢神宮への参拝、鳥羽・志摩・勝浦への温泉旅行や、熊野市で開催される大花火大会など、頻繁に遊びに行っている私としてはワクワク感がハンパなかったですね。もちろん、国崎に隣接する相差(おうさつ)の温泉宿にも行ったことがりますよ!
コーヒー一杯でチャレンジ失敗!?
さて、肝心のチャレンジですが、結果から言うと35km手前の伊勢市で終了(6度目の失敗)となりました。
このあたりは毎年夏に放送される某チャリティー番組で、マラソンランナーが番組終了間際にゴールする”お約束の演出”を見ているだけに、失敗するのもリアリティがあっていいかなと思いましたが、同時に「どこが運命の分かれ道だったのかな?」とすぐにネットで調べまくりました!
すると、「こうしていれば…」と言う記事が多々アップされましたので参考に見ていたのですが、多くは紀伊田辺駅でのコーヒーブレイクで”快速バス”を逃してしまった点を指摘していましたね。
概略図で説明しますね。
当初、太川さんは紀伊田辺→白浜→串本→潮岬と言う沿岸ルートを想定していました。そのため、本宮を経由する10時15分発新宮行の快速バスの存在を知るも地理的に戻ることとなってしまうためスルーして喫茶店へ足を運びました。
そして、コーヒーブレイク後に案内所で確認したところ、なんと想定していた沿岸ルートだとバスで乗り継いで行くことができず、結局、新宮まで出る必要があることが判明。しかし、快速バスは既に出発しているため後続を利用するも約3時間のロスタイムが発生してしまいました。
どうやら、逃した快速バスによってその後の乗り継ぎが上手くいかず伊勢市でリタイアとなりました。仮に快速バスに乗っていれば同じルートを進んでもゴールには間に合ったそうなので「コーヒー一杯」が運命の分かれ道になってしまったと言うわけです。太川さんも「コーヒー飲んでる場合じゃなかったー」と落胆していましたね。
スタッフが想定したルートとは異なる?
ただ、個人的には4日目の「春日町~早馬瀬口の徒歩移動」が未だに腑に落ちないんです。
いくら「バスがつながらないときは徒歩移動」と言うルールだからと言って、夏に7kmも歩かせるコースをスタッフが想定していたとは考えにくいんです。
しかし、私が毎度お世話になっている路線図ドットコム(公共交通利用促進ネットワークさん制作)や、各事業者のHPを見てもスタッフが想定したであろうコースが見つからないんです。(もっと時間があるときにじっくり検証してみようと思っているのですが、いつになることやら…)
乗ったバスが廃止!?
さて、番組の途中で蛭子さんが「全然、バスがつながらなーい」とボヤイていましたが、何気ない一言が重く感じましたね。
と言うのも、民営バスが盛んに運転されていたときは鉄道網のように市町村に関係なく路線網が設定されていました。
しかし、利用者の減少や廃止が許可制から届け出制に切り替わった背景もあり、多くの民営バスは撤退(廃止)し自治体が運営するコミュニティバスに置き換えらていきました。
実際、今回チェックポイントとなった潮岬まで乗った熊野交通の路線バスも平成27年9月30日で廃止され、串本町コミュニティバスに置き換えられるそうです。これがローカル路線バスの現状なんでしょうね。
このように「町と町を結ぶバス」が「町だけのバス」になってしまい、さらに、路線・時刻・運賃など利用者が欲する情報もバラバラになり”旅行”では使いづらい存在になってしまったのだと思います。
途中、運転士さんが「昔はバスがあったんだけどねー」と言う言葉も重みを感じましたね。
スタッフも大変
それにしても、スタッフがコース設定したバスがロケ後間もなく廃止されてしまうほど、路線バスを取り巻く環境は刻一刻と変化しています。
観ている側としてはこのような路線バスを取り巻く環境がハラハラ感を生んで番組を面白くしているのは違いないのですが、「コース設定するスタッフも結構大変なのかな」なんてことを思いましたが、さすがに今回のコースは”難解”だったのが正直なところです。
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