31Mar
事業者によりますが、運転士をしていると定期的に会議があります。内容は「交通事故防止」「経路ミス防止」と言った毎度おなじみの注意喚起から、これまでに発生したクレームの改善策や業務連絡が主になります。
…悲しいことにお褒めの内容が話題になることはありません(-_-;)
さて、クレームと言うと運転士の態度に対する乗客からのクレームを想像されると思いますが、「バスが割り込んできた!」「クラクションを鳴らされた!」「ノロノロ走るなら進路を譲れ!」と言った他車からのクレームも意外に多くあります。
でも、考えてもみてください。
バスは良くも悪くも注目を集めますから、無茶苦茶な運転をする可能性は限りなく低いわけです。
割り込んできたと言われてもほとんどは”バス停を出発するとき”ですし、クラクションを鳴らされたと言われてもほとんどは”バス停内の駐車車両”や”危険を感じた瞬間”に対してです。ノロノロ走ると言われてもそれが”制限速度”なわけですよ。
つまり、文句言ってくる相手の多くは「バス優先発車」「バス停内駐停車禁止」「法定速度」と言った”自分の違反を棚上げ”していることが圧倒的で、こちらの法令違反が疑われるケースは非常に少ないわけです。
稀にバスの無謀運転がメディアを賑わせることがありますので「すべてのバスが法令を100%遵守している!」と言うようなことは言いませんが、「そんなこと、言われる筋合いはない!」と会議後に運転士たちが不満を爆発させているのがお馴染みの風景です。